宿便の正体とは

宿便の本当の正体、そして便秘との関係とは?

便秘と関連して、よく耳にするものに宿便があります。宿便と聞くと、病院や薬局のポスターで見るイメージが思い浮かぶのではないでしょうか。腸の中に黒くこびりついた便の塊ですね。でも実は、これは間違いだという指摘が多いのです。

実際に腸の内側には、体内に養分を取り込むための組織があり、絨毛と呼ばれるデコボコ状になっているため、食べ物の残骸が溜まります。しかし、そうした残骸は、腸内細胞の死骸と共に腸壁からはがれて排出されます。なぜなら腸の粘膜は数日で新しい細胞に生まれ変わっているからです。しかも腸の内面は、蠕動運動によって常にヒダが動いていますから、いつまでも同じ場所に残骸が溜まっていることはありません。

つまり、便が腸にこびりつくといったことはなく、宿便というのは便秘のために腸に長く溜まっている便の事を言うのです。ですから宿便とは、一般的に滞留便といわれています。この滞留便である宿便が溜まると、腸内の流れを妨げるばかりでなく、腸の吸収力も低下させます。すると、排便が困難である状態、つまり便秘になるのです。宿便は便秘でなくても溜まりますが、溜まると便秘の要因となってしまうわけですね。

こうして宿便が長く腸内に溜まると、有毒物質が発生し、血液を通して全身に広がります。すると、肌荒れや頭痛などの全身症状として悪影響を及ぼし、様々な病気を引き起こすことにもなってしまいます。宿便が溜まらないよう心掛けることは、身体にとってとても大切なことだといえるでしょう。では、この宿便を溜めないためにはどうしたら良いかというと、便秘の予防・解消法、さらには生活習慣病全般の予防・解消法と同様です。

「栄養バランスの取れた食事」、「適度な運動」、「ストレスの軽減」の3つが最も重要です。加えて、善玉菌を増やして腸の働きを活発にする食物繊維や乳酸菌などを豊富に摂ること、規則正しい排便習慣が保てるよう時間にゆとりを持つことなどが大切となります。こうした生活習慣の改善によって、身体にとって邪魔者の宿便を排除し、美容と健康を保ちましょう。